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赤い実が存在価値のクロガネモチ

クロガネモチはどんな環境でも丈夫に育つために街路樹でよく見かけます。花の少ないこの時期に真っ赤な実をたくさん付けますので人気があります。
クロガネモチは雌雄異株でオスの木とメスの木があり、実の付けないオスの木は商品価値ゼロで、市場で見かけることもありません。採卵用のひよこのオス・メス識別で、オスと判定されると即処分されるのと同じです。

一般的な植物の花はおしべとめしべの両方を持っていて昆虫等で受粉します。これだと確実に種子を残せますが、自家受粉した子供は親と同じ性質ですので、環境が変わったときに病気にかかりやすく全滅することもあります。そのために、植物は自分の花粉以外の花粉で受粉して、多様な子孫を残そうとします。その極めつけが雌雄異株といわれる植物で、オスの植物とメスの植物は別です。雌雄異株のイチョウはメスの木の近くにオスの木がないと受粉できないためにギンナンはとれません。

よく考えると、街路樹の赤い実を付けるメスのクロガネモチは近くにオスの木がないのに、どうして実を付けられるのでしょうか。雄花がなくても結実するのか、他の植物の花粉でも受粉するのでしょうか。
そうなると、オスのクロガネモチの存在価値はどこにあるのでしょうか。オスクロガネモチが不要なメスクロガネモチは、まさしく「苦労がネー・金持ち」。

今日は24節気の「大雪」、雪も降りだし冬が本格化する時期になりました。
指宿スカイラインの通行状況を鑑み、来春までしばらくの間休園します。