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寒緋桜と緋寒桜

染井吉野が咲きだす前に寒緋桜は、真っ赤と言うより濃いピンク色の花を下向きに咲かせます。
私は最近まで寒緋桜と緋寒桜の違いが分かりませんでした。どう見ても同じような花なのに場所によって、寒緋桜の名札があったり緋寒桜の名札があり不思議に思っていました。ググってみると、なんと寒緋桜と緋寒桜は同じ種類だと知りました。
緋寒桜(ヒカンザクラ)とは全く別種に彼岸桜(ヒガンザクラ)があり、「カ」と「ガ」を聞き間違えることから、緋寒桜より寒緋桜の方がより使われるようになったみたいです。
併せて緋色ってどんな色なのかググってみると、緋は「あけ」と読み、茜色は「やや暗い赤」で緋色は「鮮やかな赤」だそうです。
染井吉野が育たない奄美地方や沖縄県では、サクラと言えば寒緋桜が一般的です。
写真は桂造園本社前の満開の寒緋桜です。

蝋梅の香り

蝋梅(ろうばい)は中国原産の落葉低木で、ろう細工のような繊細な小さい黄色い花をつけることから名付けられたと言われています。
蝋梅の花は目立たなくても、甘い香りが強く、花に気がつかなくても香りで近くに蝋梅の花が咲いていることに気づくほどです。
当園の蝋梅の品種は満月蝋梅で、満月蝋梅は他の品種より花が大きいのでお勧めです。
当園には黒花蝋梅もあります。黒花蝋梅は北アメリカ原産で初夏にチョコレート色の花を付けます。この木は次々にひこばえが出てくるので管理が面倒です。
蝋梅は雪中四友の一つで、極寒の中で咲く4つの花のひとつです。他にも梅、山茶花、水仙が含まれます。これらの花々の咲く様子は、その美しさ・香りだけでなく、厳しい自然の冬から穏やかな春への移ろいを感じさせてくれます。
当園は只今冬季休園中ですが、あたたかな日は開園しています。開園日はのぼりを出しています。

清流沿いの歩道を改修しています。

辰年から巳年にかわり、まずは昨年も多くのお客様に来園いただきありがとうございました。
本年も非日常の空間造りに邁進していく所存でございます。
新型コロナも山あり谷ありしながらも収束に向かい、日々の生活は元に戻りつつありますが、国内においては特殊詐欺や闇バイト問題、海外においては紛争や大国のエゴの押し付け等混沌としています。神様がいるのなら弱者を助けてくださいと祈るのみです。

現在、冬季休園中で清流沿いの自然散策路の改修を森林ボランティアの方々の協力を頂きながら行っています。
今回の改修の目玉は、絶滅危惧種のサツマアオイの群生地を通るということです。植物専門家によるとこれほどの群生は稀だそうです。
5人以上でご希望のお客様は当園スタッフが園内を案内します。事前にこのホームページの問い合わせフォームから来園日時等入力送信してください。

感謝状

桂花園及び桂造園は、長年にわたり炭焼きの原木や薪を寄贈していたことに、ボランティア団体から感謝状をいただきました。
ボランティア団体は会員の高齢化にともない、原木の調達が困難な状況とのことで、トラックで原木を届けると大変喜ばれます。
これからもSDGsの取り組みの一環として、できることをしていきます。

さざんかの歌

12月になるとさすがに寒さを感じます。当園のモミジはまだ紅葉していませんが、さざんかは咲きだしました。

さざんか さざんか さいたみち
たきびだ たきびた おちばたき
あたろうか あたろうよ
しもやけ おててが もうかゆい
皆さんご存知の童謡「たきび」の歌詞です。
この歌のモデルになったさざんかの垣根は現存しています。
この歌は昭和16年にNHKこどもラジオ番組で放送されましたが、当時戦時中だったため、たき火は敵の攻撃ポイントになると想定されたことから、3日で放送中止になったそうです。
作詞者は幼児でもすぐ覚えられるように、すべてひらがなで発表しました。

愛しても 愛しても ああ ひとの妻
赤く咲いても 冬の花
咲いて さびしい さざんかの宿
昭和57年に大ヒットした大川栄策さんの「さざんかの宿」です。
言うまでもなく不倫の歌です。
さざんかが持つ寂しさが、「ひまわりの宿」とか「コスモスの宿」より、やはり「さざんかの宿」の方がイメージ的に合ったのでしょう。
幼児向けならOK、不倫の歌はNGとさざんかは思っているでしょう。

これから寒さが厳しくなりますので、指宿スカイラインの交通状況を鑑みて、暖かくなるまで冬季休園します。

知足のつくばい

椿山の入口につくばいがあります。つくばいとは茶室前に置かれる手水鉢(ちょうずばち 手を洗って身を清めるもの)のことです。
このつくばいの本物を知っている人もいらっしゃると思いますが、枯山水で有名な龍安寺にあり、水戸黄門様が寄進されたと言われています。
つくばいの水をためておく真ん中の四角い溝を口の字に見立てると、稲垣吾郎さんの吾、浅香唯ちゃんの唯、足ながおじさんの足、知識の知、になり、吾 唯 足 知(われ ただ たるを しる)と読みます。直訳すると、私は満ち足りていることだけ知っている、ということになり、満足することを知っている者は貧しくても幸せであり、満足することを知らないも者はたとえ金持ちでも不幸である、と禅では教えています。
物や情報に満ち溢れた時代にあっても、人はそれぞれ、衣食住、地位、名誉等のモノサシを心の中に持っていて、自分にとって必要なもの、必要なモノサシを知る、そしてそのモノサシの目盛りで満足することを知りなさい、と言うことでしょうか。
また、龍安寺の枯山水は大小15個の石を配置しただけの庭で、一見15個の石はバラバラに並べられているように見えますが、庭のどこの位置から眺めても、15個の石のうち必ず1個は他の石に隠れており、14個の石だけしか見えないように配置されています。この寺に置かれたつくばいは、15個全部の石を見ることができないことを不満に思わず、14個も石を見れることを満足とする心を持っている者は幸せと教えているみたいです。そしてもう一つの石が見れないことから、足らざるを知る、を悟っています。
たった4文字のつくばいですが奥が深いですね。某国の某大統領には「馬の耳に念仏」ですね。

ツヤツヤ葉っぱのツワブキ

ツワブキの花が見頃になりました。
ツワブキの葉っぱはフキに似ており、フキの葉っぱにツヤツヤの光沢があることから、ツヤハフキからツワブキになったらしいです。
このツヤツヤはクチクラ層で、葉っぱの表面から水分の蒸発や紫外線・乾燥だけでなく病原菌の侵入を防いでいます。
ツバキの葉っぱで知られているクチクラ層は、葉っぱの表面に光を反射することで光合成も助けています。
なお、葉っぱの表面がツヤツヤしている常緑広葉樹が多くみられる森林は照葉樹林(しょうようじゅりん)と言いますね。

「コケテラリウム」作り

本日、森林ボランティア団体主催の「コケテラリウム」作りイベントがありました。
「コケテラリウム」とは、ガラス容器の中にコケをメインに小さい森や風景を作るもので、お金もかからず手軽に作れることから最近人気があります。
ガラス容器に入れる植物の材料は現地採取で、コケや小さなモミジ等見つけてから始めました。
参加者は初めての体験で、ちよっぴり不安ながらもワイワイ言いながら作りあげた作品は、どれも個性的なテラリウムとなりました。
午後から園内を散策しました。シャクナゲ園のコケワールドエリアでは小さいコケテラリウムでは味わえないダイナミックな魅力を感じていただきました。

春に咲く花

10月に入り暑さも少し和らぎ始めました。我が家では春に咲く花を種から育ててみようと種を買ってきました。
草花の多くは春に花を咲かせます。理由は夏が苦手というより、原産地の違いにより高温、多雨、多湿等で夏期では生きていけないために、春に花を咲かせ種を作り、種や球根で夏期を乗り越えているのです。このサイクルで一部の昆虫も合わせています。
秋に花を付ける草花は、冬が嫌いなために冬期を種や球根で乗り越えているのです。
気温が1~3度上昇することで生物の20~30%が絶滅の危機に瀕する、と言われています。地球温暖化により高温の夏期が長期化することから、春に咲く草花、秋に咲く草花、昆虫それぞれが淘汰されていくのでしょう。

はじめ人間ギャートルズのお金

以前来園されたお客様から「なぜ、ここにギャートルズのお金があるのですか」と尋ねられたことがありました。
はじめ人間ギャートルズは、私が小さい頃見ていたアニメ番組で、原始時代に主人公のはじめ人間ゴンが相棒のドテチンやゴンの家族とともにマンモス狩りをするストーリーでした。この中で大きな石のお金が出てきます。おそらくこのお金でマンモスの肉と交換していたのでしょう。
当園にある石のオブジェはギャートルズのお金ではありません。もし、お金として流通するのなら小判くらいの価値があるのではないかと思っています。
このオブジェの大きさが分かるように私の愛車の「ネコ」を並べてみました。「ネコ」は動物ではありません。手押し一輪車のことです。
まさしく「ネコに小判」です。