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お彼岸に咲くヒガンバナ

ヒガンバナは秋の彼岸の時期にいっせいに咲くことからヒガンバナと呼ばれたのでしょう。
ヒガンバナは普通の植物と違って、花が咲いたあと、葉っぱが伸びるサイクルで、花と葉っぱが同時に存在することはありません。そのために「葉見ず花見ず」とも呼ばれています。
多くの植物は開花時期を日照時間と気温から判断して決めているみたいです。
また、サクラの開花時期は、一定期間、低温にさらされることで眠りから覚め開花の準備を始め(休眠打破)、その後の平均気温の積み重ねで開花時期が決まりますので、各地で開花時期は違ってきます。
はて、ヒガンバナはどうして、彼岸の時期を知っているのでしょうか。土の温度でしょうか。そうすると土の温度の違いで各地の開花時期は違ってくるはずですが、何故か日本全国彼岸の時期にいっせいに開花します。土の温度というより、土の温度の変化を感じているのではないでしょうか。地中の高い温度から低い温度に変わった時から何日後と決めているのではないでしょうか。
ヒガンバナは毎日土の温度をチェックし、ヒガンバナの頭にあるカレンダーに開花日をこの日と赤丸をつけているのでしょう。

不思議なサイクルを繰り返すツルボ

ツルボは、春に葉っぱを出し、初夏に一度枯れます。
そして、また秋に葉っぱを出し花を咲かせ、冬に枯れます。
この規則正しいサイクルを繰り返します。
何故、初夏に枯れるのか、理由がわかりません。きっと真夏が苦手なのでしょう。
真夏を乗り越えようと思う根性がないのでしょうか。
近くでは、人や車に踏まれても元気なオオバコが育っていました。
ツルボにも雑草魂が必要です。
しかし、ツルボは決して自分を雑草とは思っていなく、スマートな植物に進化しているのでしょう。

派手すぎるゴンズイの実

ゴンズイは、樹皮が白黒の縞模様になることから毒針を持つナマズの仲間のゴンズイと似ていることから由来した説と、ゴンズイの木材はたき物以外に用途がないことから、釣り人泣かせの何の役にも立たない魚のゴンズイと同じだという説があります。
ゴンズイの花は普通の地味な花ですが、実は袋状になっていて秋に真っ赤に熟して割れ、その中から光沢のある黒い種子が1個か2個出てきます。
この実をひとつひとつよく観察してみると、黒い種子が1個の実は目玉おやじの色違いみたいで、黒い種子が2個の実は何とも言えないユーモラスな顔をしていてUSJのミニオンに見えます。
魚のゴンズイは流通していませんが、料理次第ではかなり美味しい魚らしいです。
樹木のゴンズイも何らかの活用方法がありそうな気がします。

ナンバンギセルを見つけました。

ナンバンギセル(南蛮煙管)は、その昔南蛮人と言われたポルトガル人やスペイン人の船員がくわえていたパイプ(煙管)に似ていることからナンバンギセルと名付けられたらしいです。
ナンバンギセルは植物でありながら、葉っぱがなく光合成を行うことができず、養分はススキなどの根に寄生して、宿主が光合成で作った養分を横取りして成長します。
ナンバンギセルは一年草で、秋に大量の種を風で拡散させて、新しい宿主に落ちた種だけが発芽して成長(横取り)します。
南蛮人が渡来する前までは、ススキなどに隠れてうつむくように咲く様子から思草(オモイグサ)と言われていたみたいですが、宿主に養分を横取りしてごめんなさいと反省しているように見えます。