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ツバキ? サザンカ?

当園の事務所の前のサザンカが満開になりました。
植物に詳しいお客様はサザンカと分かりますが、ほとんどのお客様はツバキと思っているみたいです。
ツバキとサザンカの違いは、葉の大きさ、葉の形(ギザギザ)、葉の光沢、葉の根元の細かい毛等で判断できますが、花の散り方を見るとすぐに分かります。花の散り方が、サザンカは花びらがパラパラと落ちますが、ツバキは花ごと落ちます。そのため昔の武士はツバキの花が根元から全部落ちるところを忌み嫌っていました。また、病気見舞いにツバキはタブーとされていますよね。
ツバキとサザンカの雑種といわれるカンツバキは、葉っぱはツバキ寄りで、花の散り方はサザンカに似た性質で厄介な種類です。
このように、ツバキもサザンカもそれぞれ違いますが、チャドクガの幼虫だけは、他の植物の葉っぱは目もくれず、ツバキとサザンカとお茶の葉っぱだけを食べます。何故か当園ではチャドクガの幼虫を見たことがありません。当園は季節ごとにいろいろな野鳥が来ます。この野鳥たちが食べているのでしょう。
ツバキとサザンカは、花の咲いている時期にも違いがあり、一般的にサザンカの花が散ってからツバキの花が咲きだします。

芝桜の中にセンブリの花を見つけました。

センブリの名前の由来は、お湯の中で千回振り出してもまだ苦さが残る、ことから名付けられ、昔から胃腸薬として重宝されていました。
その苦さから、罰ゲームとしてセンブリ茶を飲まされます。
周知のとおり「良薬は口に苦し」は、病気によく効く薬は苦いという意味だけでなく、もともとは「良薬は口に苦し、忠言耳に逆らう」で、自分のためになる意見や注意は、その時は聞き入れにくいけれども今後必ず役に立つ、ということです。
いっそうのこと「センブリは口に苦し、胃腸にすっきり」は分かりやすいですね。

花が咲くと縁起のよいキチジョウソウ

キチジョウソウ(吉祥草)の名前の由来は、この草はめったに花を付けず、花が咲いたときは幸せが訪れるという吉事(吉祥)から名付けられたみたいですが、この時期に当園のキチジョウソウの群生をよく見ると、どの株も花を付けています。ということは幸せがいっぱい訪れるということでしょうか。
キチジョウソウは、ヤブラン同様に日陰にも強く面倒なメンテも不要で、グランドカバーには最適の多年草です。
但し、環境があえば、地中の茎がどんどん伸び、一面がキチジョウソウだらけになりますので、株分けが必要になります。
広いお庭をお持ちの方が、一面キチジョウソウだらけに育てると、この時期に幸せがいっぱい訪れます。