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パンジーとビオラを長く楽しむために。

今日は二十四節気の霜降、さすがに霜の降りる時期には早いですが、季節は秋も終わる頃で、これからモミジも紅葉していきます。
これから寒くなると寂しくなる花壇に無くてはならないのがパンジーとビオラです。パンジーとビオラは、霜にも負けず病害虫にも強いことから育てやすく、昔は三色スミレといわれ原色がはっきりした花でしたが、近年ではいろんな品種が出てきたことから、この時期No1の花です。
パンジーとビオラを長く楽しむためには、肥料、日照や水やりが大切ですが、それ以上に大切なポイントは花がら摘みです。
植物は花が咲いた後、そのままににしておくと多くのエネルギーを使い種子になります。植物は花を咲かせることが第一でなく、種子を作り次の世代により多くの子孫に繋ぐことを最優先します。そうして、多くの種子を残した植物は「私の人生これで終わりー」と枯れていきます。逆にいえば、花は咲かせても種子を作れない環境にすれば、植物はいつまでも必死になり今後こそはと花を咲かせ種子を作ろうとします。そのために、花がら摘みが必要になります。花がら摘みは、花がらだけでなく根元の茎ごと、手でちぎるのでなくハサミで切ってください。
パンジーの花は食べられることをご存知でしょうか。パンジーの花はエディブルフラワー(食用花)としても人気があります。観賞用のパンジーの花は食べられないこともないですが、ポット苗のパンジーは出荷時に薬剤が使われているためにお勧めできません。料理やデザートに使いたい方は、専用の品種がありますので、そちらをお勧めします。インスタ映えするだけでなく、繊維質やビタミンも豊富みたいです。

蟷螂の斧

蟷螂の斧(とうろうのおの)とは、知っている人も多いと思いますが、中国春秋時代、カマキリが前足を上げてファイティングポーズをとり馬車を止めたことから、弱者が自分の力量をはるかに超えた強敵に立ち向かう姿で、読めても漢字で書けない故事です。

この前、園内を散策していると、交尾しているカマキリを見つけました。
メスカマキリはお腹がすいていると、交尾中でもオスカマキリを頭から食べることがあるらしいです。しかも、オスのカマキリは頭部を食べられても交尾活動を続けるらしいから不思議です。
オスのカマキリの献身的な愛にもほどがあります。私たちにはマネができません。
人とカマキリの違いは、人は家族のため社会のために生きることが絶対条件ですが、カマキリの絶対条件はただ子孫を残すことだけにあります。

蟷螂の斧の故事となる、馬車に乗っていた荘公は、「このカマキリが人間だったら天下を取るのだろうな」と話したそうです。
衆院選が本日公示されました。各党の政策論争は、コロナで疲弊した社会を「ばらまき合戦」で立て直すことがメインで、拉致問題やもりかけ問題等、国民が解決したい問題に立ち向かうカマキリ人間がどこかにいないのでしょうか。

すす病を引き起こす虫の驚くべき生態

先日、桂造園でお客様の庭を剪定していると、お客様から交通量の増加で排気ガスにより葉っぱが真っ黒になりましたと言われ、これはすす病という病気だと説明しました。
すす病の原因は、カイガラムシやアブラムシの分泌物や尿にはびこる黒いカビで、葉っぱが黒くなると光合成ができなくなり植物が弱ってきます。
すす病を予防するには、植物の風通しを良くすることと、カイガラムシやアブラムシの生態を知ることです。
今回はアブラムシの驚くべき生態を紹介します。
アブラムシはメスだけで子供を産みことができる「単為生殖」という生態で、春から秋までは卵でなく親のクローンのメスの幼虫を産みます。しかも、生まれてくる子供はすでに妊娠しています。人間でいうとお母さんが女の子を出産し、生まれてきた娘のお腹にはすでに孫娘が宿っている状況です。幼虫は10日ほどで成虫になりますので、あっという間に増殖します。
アブラムシは、植物に口針を挿入して養分を吸い取ります。少数なら構いませんが、繁殖して群れで養分を吸い取られると植物は弱っていきます。アブラムシはこれ以上繁殖できないと判断すると、今度は羽根のある子どもを産み、飛んでたどり着いた好みの植物で繁殖を繰り返します。
さらに、晩秋になるとオスと卵を産むメスが現れ、交尾して卵を産み、卵で越冬します。翌春生まれてくる幼虫はすべてメスです。
また、アブラムシはアリと共生関係にあり、アリの大好きな甘い尿を出してアリを味方につけて外敵から身を守ってもらいます。驚くべき生態です。
アブラムシを駆除するには薬剤散布が有効ですが、長期間アブラムシの発生を抑えることはできません。それよりアブラムシの完全駆除をあきらめて、天敵のテントウムシを利用した食物連鎖を考えた方が良いです。お庭の一画に天敵の住める環境を作るのことをお勧めします。

スズランを今年も植えました。

今年も4回目となる、かごしま環境未来館主催の地域まるごと共育講座を当園で開催しました。
今年のテーマは昨年同様「幸せを呼ぶ、スズランを植えよう」でした。
当初は9月4日に予定していましたが、新型コロナウイルス感染拡大防止により、本日に延期されました。
昨年参加され、貴重な体験ができたと、今年も参加された方も多く、植え付け作業も手際よくできました。
鹿児島中央駅から送迎バスで参加された女性は、ここなら3密を心配することなく、久しぶりに深呼吸しましたと喜ばれました。

新型コロナウイルスの感染者数が日を追うごとに少なくなってきました。このまま収束すればいいのですが、しばらくはウイズコロナの時代が続くのでしょう。
行動制限やワクチン接種も大切ですが、私たちに出来ることはマスク、手洗い、体調管理等、一人一人面倒くさい努力しかなさそうですね。