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桂花園は今日も雨だった。

今年の8月は雨の日が多いでした。特にお盆の時期は毎日集中豪雨でした。
これも地球温暖化の影響でしょうか。
当園の樹木や草花たちも、もう水分でお腹いっぱい。もっとお天とう様のもとで光合成したいと訴えています。
こんな雨の中、当園のコケたちは元気いっぱいです。毎日雨に打たれ緑色が輝いています。

鹿児島でも新型コロナウイルスが猛威をふるっています。今週は毎日感染者が200名を超えています。今はどこに行っても感染のリスクがあります。3密がほど遠い当園では、ひとりだったらマスクなしで散策できます。ヒガンバナも咲きだしました。いろんなコケたちが来園をお待ちしています。

 

驚異の繁殖力 キオビエダシャク

キオビエダシャクの成虫を初めて見たときは美しい蝶々と思っていましたが、蝶々でなくガの仲間だそうです。
周知のとおり、キオビエダシャクの幼虫はイヌマキの葉っぱを爆食し、食害で枯れたイヌマキを散見します。
今年はキオビエダシャクが多く発生しています。原因は昨年が暖冬だったことが一因と思われます。キオビエダシャクは熱帯性の昆虫のため冬に死滅しますが、サナギで越冬できる能力を持った個体が増えてきたのでしょう。
キオビエダシャクの幼虫がイヌマキを枯らすほど増える理由は天敵がいないことにあります。キオビエダシャクの幼虫が食べるイヌマキやナギには「イヌマキラクトン」、「ナギラクトン」という毒性の物質があり、これを食べた幼虫も体内に蓄積されるため、このことを知っている野鳥がキオビエダシャクの幼虫を食べることはありません。
また、一般的なガの成虫は天敵から身を守るために夜行性ですが、キオビエダシャクは昼行性でしかもとても目立ちすぎる羽です。私には毒がある。’食べれるものなら食べてみろ’とアピールしているみたいです。
キオビエダシャクの幼虫を駆除するには薬剤散布しかありません。薬剤を散布する際に薬剤の希釈濃度を濃くしても効き目は変わりません。また、薬剤は成虫や卵・サナギには効きませんので、一回の薬剤散布で駆除することは難しいです。薬剤の種類によっては殺虫効果が長期間続くものもありますので、薬剤を購入時にお店の人に薬剤の特徴を聞くことをお勧めします。