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黄葉と紅葉

当園のモミジの葉っぱも秋の深まりとともに、黄葉そして紅葉してきました。
葉っぱが黄葉する理由は、もともと葉っぱには光合成を担う緑色のクロロフィルと光合成を助ける黄色のカロチノイドがあり、秋になり光合成の低下によりクロロフィルが分解されると、黄色いカロチノイドが目立ってくるので、葉っぱ全体が黄色に見えてきます。
葉っぱが紅葉する理由は、赤くみえるのはアントシアニンですが、アントシニアンの役割が、強い日差しを和らいでくれるとか、有害な活性酸素を抑えるためらしいですが、本当の理由は分ってないみたいです。
いずれにしも、理由はどうであれ、日本人は黄葉や紅葉が大好きで、鹿児島の人たちも垂水にイチョウを見に行ったり霧島の紅葉を見に行きます。
紅葉した樹木を見ると、日本人で良かったと思うことがあります。その神秘に思わず手を合わせたくなります。

季節を感じさせるハクサンボク

当園には、いたるところにハクサンボクが自生しています。
今、ハクサンボクの赤い実が鮮やかです。この実は食べられます。
ハクサンボクは1年を通して季節感を楽しませてくれる常緑樹ですので、庭木としても人気があります。
春は新緑の枝先に小さな白い花をたくさん咲かせます。この花には独自の香りがあります。
夏は緑の葉っぱが光沢を増します。
秋は真っ赤な実が小鳥たちを呼びます。
冬は紅葉します。
ハクサンボクは育てやすい木ですが、環境に恵まれると大きくなりすぎますので、小さいお庭や玄関先のワンポイントで植えると剪定が必要になります。
当園のシャクナゲ園には多くのハクウンボクがあります。ハクサンボクとハクウンボクとどっちがどっちと迷うことがあります。老人性痴ほう症です。

 

秋の味覚 うんべ

私の周りの人は皆、うんべといいますが、うんべは方言で、正式にはムベというそうです。ムベを漢字で書くと「郁子」、郁は香りがいいことを表し、子は実のことで、良い香りの果実ということです。ムベは昔は皇室に献上されていた高貴な果実です。
うんべに似たアケビは、葉っぱはうんべより小さく冬になると落葉します。また、アケビの実は熟すると皮が縦に裂けますので分かります。
私の小さい頃は、おやつはお店で買うものでなく、野山でいただく(調達する)ものでした。この時期は、山の木に登りうんべの実をちぎりポケットに詰め込み、歩きながら食べて種をペッペッとまき散らしたものでした。今考えると、うんべの播種計画に基づき、忠実に種まきを実行していたんだと懐かしく思い出しました。
過日、美味しくいただいたうんべは、食べたあとの皮と種は燃えるゴミの日に生ごみで出しました。