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常緑樹と落葉樹の違い

当園のコナラの葉っぱも黄色になりすぐ落葉するでしょう。
なぜ、冬が近づくとほとんどの樹木は落葉するのでしょうか。それは、樹木にとって葉っぱを作るのも維持するのもコストです。夏場は葉っぱを維持するコストより光合成で得る炭水化物の方が大きいですので、より多くの葉っぱを作ります。ところが日射量が減り少雨の冬は光合成で得る炭水化物より維持コストが大きいと、樹木は損得勘定で落葉を選択します。
一方、一年中日射量も降雨も豊富な熱帯地方では落葉する必要がありません。また、冬季の維持コストを抑え春の新葉ができるまで光合成を続け、新しいい葉が出たらいっせいに落葉する常緑樹もあります。さらに、極寒な地方では、夏が短く年中冬季ですので損得勘定の余地がなく常緑のままです。
これに広葉樹と針葉樹が絡み、さらに複雑になっています。

当園を運営する桂造園はふたりの樹木医を有するプロ集団と自負しています。
剪定を依頼されるお客様の多くが、バッサリ切ってくださいと注文されます。夏場の落葉樹の強剪定は大きなダメージを受けます。勢いのある木、弱っている木、樹木の特性、土壌・生育環境により剪定方法は変わってきます。剪定後の見た目だけでなく、樹木のための剪定も心がけています。
桂造園には30年以上の顧客もいらっしゃいます。おつき合いの長いお客様ほど、剪定に行くと「いつものととり、桂さんに任せるから」と言われています。

モミジとカエデの違い

結論から言うと、モミジもカエデもカエデ科カエデ属に属し、どちらもカエデで、モミジはカエデの一種になります。
私たちの業界では、葉っぱの切れ込みが深いのをモミジ、切れ込みが浅いのをカエデと呼んでいます。
カエデとモミジの語源は、
カエデは葉っぱがカエルの手に似ているから、カエル手→カエデ
モミジは紅花などから染料を揉みだすことを、もみづ→モミジ
だそうです。カエデの葉っぱが秋になり紅葉した時をモミジと呼ぶのがいいのでしょう。
モミジとカエデを区別しているのは日本だけで、紅葉狩りという言葉があるように、昔から私たちの祖先は木々の葉っぱの変化する様子から、春夏秋冬を感じ、感性を磨いてきました。
モミジでもカエデでもいいですから、カナダのカエデのようにシロップが取れればもっといいのですが。

早いものでもう師走に入りました。
師走に入ったとたんに寒くなりました。
冬場は指宿スカイラインがよく凍結しますので、寒さが和らぐまで、しばらくの間休園します。