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オオバノトンボソウが黄緑の花を咲かせています。

オオバノトンボソウの命名の由来は、花の形がトンボに似ているからだそうですが、どこからどう見てもトンボには見えません。とは言え、オオバノトンボソウの花は他に似ている物がないヘンテコな形です。しかも、花の色が黄緑でバックが緑だとその存在も気づかないこともあります。

当園内ではよく見る花で、普通の山野草と思っていましたが、先日来園されたお客様から貴重な花を見せていただいてありがとうと感謝されました。
鮮やかな色の花が人気の今日、こんな地味な花も人を引きつける魅力があるんだなぁーと痛感させられました。

夏は主役になるヤブラン

ヤブランは年間を通し、いろいろな主役の樹木を注目させるべくわき役に徹していますが、夏の間主役たちがその立場をひそめると、今だとばかりにアピールして主役の座を狙っています。
もともと、大根役者のヤブランは、丈夫で、日なたでも日陰でも問題なく生育し、耐寒性も耐暑性も強く、庭園という舞台ではかかせない存在です。

当園の椿山やシャクナゲ園に多くのヤブランがあります。ヤブランの紫の花をよく見ると、形状・色の濃淡等、それぞれ違いがあります。時間をかけゆっくり散策してみてください。新たな発見があるかもしれません。

 

夕方、ユウスゲの群生を見に来ませんか。

ユウスゲ(夕菅)の花は、今の時期に夕方開花し翌朝しぼみます。
従いまして、昼間ご来園いただいても、ユウスゲの花を見ることはできません。
というより、暑い昼間にご来園いただくより、少し涼しくなった夕方のご来園をお勧めします。
また、アジサイやアガパンサスの花の色どりもきれいです。
しかし、夜に開花してどうして昆虫にアピールするのでしょうか。確かに花は甘い匂いはするものの、黄色い花は夜昆虫が見えるのでしょうか不思議です。
なお、入口事務所横のユウスゲはご希望があれば販売もしております。ご来園のお土産(記念)に一鉢いかがでしょうか。

シェードガーデンになくてはならないギボウシ

シェードガーデン(日陰の庭)になくてはならないギボウシは、花もきれいですが、葉っぱが美しく、特に春になり新芽が伸びる様子を日々観察していると季節感をあじわえます。
ギボウシは食用にもなりますが、野生で生えているもは、ギボウシとよく似た毒性のある植物と間違う可能性がありますので食べないでください。

ギボウシもアガパンサス同様ほとんどメンテがいりません。
毎年子株が増えていき、数年で株分けもできない状態になりますので、その前に計画的に株分けが必要です。

園芸店では、大型や葉っぱの色の濃淡・斑入り等いろんな品種のギボウシが売られています。自分オンリーのシェードガーデンを作ってみてはいかがですか。

 

アガパンサスが勢いよく咲き出しました。

アジサイが満開になり、アジサイ園の下に植栽されたアガパンサスの花茎も勢いよく伸び花が咲きだしました。
アガパンサスは水分を蓄える白い太い根をもっているので水やりも真夏だけでよく、追肥も不要で、病気に強く、それでいて毎年この時期に必ず花を咲かせます。
アガパンサスはメンテナンスフリーの宿根草ですが、花が終わった後は、花茎を根元から切ることで種をつけさせないようにしましょう。

アガパンサスはガーデニングビギナーの方でも簡単に育てられるガーデン植物ですので、広い庭をお持ちの方に植えっぱなしをお勧めします。

アジサイが五分咲になりました。

鹿児島市内の平地のアジサイは満開になりましたが、桂花園のアジサイは五分咲になりました。
桂花園のアジサイの本数はそれほど多くありませんが、いろんな種類のアジサイを植栽しています。

アジサイの花の色は土壌のペーハーで色が変わることは知られていますが、よく調べてみますと、アジサイの花の色は土壌のアルミニウムが関係しており、酸性の土はアルミニウムが溶けやすくアルミニウムが吸収されると青色になり、アルカリ性の土はアルミニウムが溶けなくアルミニウムが吸収されないとピンク色になるみたいです。

やはりアジサイには雨が似合います。アジサイの葉っぱにでんでん虫が動き回る様子は梅雨のイメージにピッタリです。
雨の桂花園はコケも風情があります。ただ、大雨になりますと桂花園は霧が発生しますので閉園することもあります。雨の日の来園は事前に電話確認をお願いします。

花ショウブが色鮮やかに咲きだしました。

芝桜がの花が散った後寂しかった芝桜エリアに、黄色やうす紫色の花ショウブの開花が始まりました。

「いずれあやめかかきつばた」という諺があります。これはご存知のとおり、どちらもすぐれていて選択に迷うたとえで、もともと「アヤメ」も「カキツバタ」もよく似た美しい花で、区別することが難しい状況のことらしいです。
しかし、「アヤメ」も「カキツバタ」も簡単に見分けられます。
それは、それぞれの花を見ればすぐ分かります。
アヤメは花弁の根元が網目模様です。
カキツバタは花弁の根元に白い模様があります。
ちなみに、花ショウブは花弁の根元に黄色い模様があります。
さらに、花ショウブとショウブはまるっきり違う植物で、ショウブはサトイモ科に属し、端午の節句にお風呂に入れて健康や長寿を願います。

新緑の候

椿山のベンチから見える山々です。
まさしく、山の色が緑色から黄緑色に変わっています。
これから一雨降るたびに、新緑から万緑に移っていきます。
大自然の力強さをひしひしと感じさせられます。
静寂の中、アカショウビンの鳴き声が一段と響いています。

タブノキに着生ランが咲いています。

駐車場横のタブノキに植栽した(くくりつけられた)着生ラン(セッコク)が見事な花を咲かせています。
着生ランは水も養分もない場所で成長していくこと自体が不思議です。そのため、着生ランの葉っぱや茎は進化したのか退化したのか他の植物とは違っています。
着生ランは、地上での他の植物との生存競争を避け、空中という他の植物が生存できない場所を選択し、そこで生きていくシステムを作りあげた、と考えると賢い植物です。
だからこそ、不撓不屈魂のセッコクは漢方薬(強壮薬)の原料になるらしいです。

 

キンランが今年も咲きだしました。

私は、趣味やボランティアで山中を歩き回ることが多いですが、他でキンランを見たことがありません。
何故か園内の椿山やシャクナゲ園にキンランが自生しています。
それも驚くことにキンランの数が毎年増えています。
キンランは栄養分の一部をある種の菌類に依存しています。この菌類が少ない場所にはキンランは育ちません。したがって、枯葉や朽ちた木に埋もれた場所でないとキンランは自生しません。
園内の土は肥えているとは思えませんが、ある種の菌類には住みやすい場所と考えさせられます。