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初桜 おりしも今日は よき日なり

「初桜 おりしも今日は よき日なり」これは芭蕉の句です。
数年前、家族で当園の集客について話題になったことがありました。豚児が言うには「桜でも植えてみれば」でした。理由を聞くと、日本人は桜が大好きという単純なことでした。
満開の桜は感動しますが、満開の時期は短く、すぐ花吹雪になり散ります。この散り際の潔さ、はかなさを日本人のDNAがこれこそ美学と求めているらしいです。
ラグビー日本代表のユニフォームには胸に桜の花のエンブレムがついています。このチームには「ブレイブブロッサムズ」勇敢な桜の戦士たち、という名前があります。もともとは桜のモチーフから「チェリーブロッサムズ」だったのですが、勇敢に立ち向かうプレースタイルから「ブレイブブロッサムズ」と呼ばれるようになりました。ラグビーのノーサイド精神と桜は通じ合う気がします。
そういえば、聖子ちゃんが歌っていた「チェリーブラッサム」は40年前の歌です。桜が咲くこの時期になると、この曲をラジオでよく聞きます。聞くたびに、春とか旅立ちを想像させます。
芭蕉の句をもう一句、「さまざまな 事思ひだす 桜かな」
やっぱり日本人にとって桜は特別な樹木です。
当園の桜は、山桜は葉桜になり、染井吉野が散り、しだれ桜、黄桜、御衣黄が咲きだします。

しゃれた名前ですね。ハナイカダ。

植物はその草木の先端またはユキヤナギのように枝に沿って花を咲かせます。しかし、不思議なことにハナイカダは葉っぱの真ん中に花を咲かせます。その様子から、葉っぱをイカダに見立て、花や黒い実を船頭と思わせることから、ハナイカダと名付けられました。
ハナイカダは雌雄異株で、一枚の葉っぱに雌株は花が1個、雄株には3~5個咲きます。
ハナイカダの若葉はアクがなく天ぷらで食べると美味しいそうです。
食べてOK、眺めてOK、しゃれた名前OKのハナイカダ。

いよいよ、当園のベストシーズンが来ました。芝桜も咲きだしました。
お弁当を持っての来園お待ちしております。

 

かわいい子供たちが集まりました。

本日、KIDS-TOKEI(キィズ時計)様主催の子供たちの写真撮影会が開催されました。
木々の新緑を背景に、ちびっこ達がカメラ目線でかっこいいポーズを決める様子は、まさしくプロのモデルでした。思い出に残る写真が撮れたでしょう。
撮影が終わると、咲き始めた芝桜やシャクナゲ園を親子で楽しそうに散策していました。
スタッフの皆さん、お疲れさまでした。

当園のソメイヨシノは5部咲きとなりました。帰りにサクラをバックにスマホでもう一枚撮っていました。

 

 

三つの枝だからミツマタ

ミツマタは枝が必ず三つに分岐します。枝の先端にこの時期に丸い花を咲かせ、その後また三つの枝を伸ばします。ねずみ算のスリーバージョンみたいにして成長します。
ミツマタは大きくなりませんが、剪定するときは、三つの枝の真ん中の枝を根元から切って2本の枝として、その繰り返しで樹形を整えます。
ミツマタの樹皮は紙の原料になり、丈夫なことから紙幣や地図にも使用されます。
ミツマタの丸い花は香りも良く、おしゃれな庭植えにお勧めの木です。

春の訪れ

今年の冬は例年より寒かった気がします。それでも3月に入ると暖かい日が続き、当園の植物たちも、待っていましたとばかりに新芽が伸びています。
カラタネオガタマの根元に植えていたオキナグサも、休眠から目覚めて蕾をいっぱいつけるまで育っていました。もうすぐ花を咲かせるでしょう。花が咲いたあと種にはフワフワの白い毛が生え、風で飛んでいきます。
オキナグサのオキナは漢字で書くと「翁」で、フワフワの白い毛が年寄りの白髪に見えるから、オキナグサと命名されました。

二十四節気でいうと今は啓蟄(けいちつ)、冬ごもりしていた虫(カエル、ヘビ、トカゲ)が地中から出てきて活動を再スタートする時期で、コロナ禍で活動を自粛している私たちも、春の陽気に誘われてドライブでもしてみてはいかかでしょうか。
指宿スカイラインは山桜が咲きだしました。
当園の今の見頃はツバキ、アセビ、岩ツツジです。
ウグイスも鳴きはじめました。

再び、銀世界

先月末に続き、昨日までの降雪でまた銀世界になりました。
今、梅が満開で、紅梅の花と雪のコントラストが鮮やかでした・
椿山では、各種のツバキ、アセビ、岩ツツジが咲きだしました。

春はもうすぐです。3月になりましたら開園しますので、もうしばらくお待ちください。

ギリシャ神話とスイセン

スイセンは地植えすると毎年必ず花を咲かせてくれます。スイセンが枯れたという話は聞いたことがありません。虫がスイセンに近寄らないのはスイセンに毒がある証拠です。スイセンは管理不要ですが、毎年分球しますので、葉っぱが混んできたら葉っぱが枯れた後に球根を掘り上げ植え直すことをお勧めします。

スイセンの花言葉は自己愛です。
「ナルシスト」とは、自己愛の強い人をいいますが、これはギリシャ神話に登場する、池の水面に映った自分の姿に恋をして水死した美少年「ナルキッソス」が由来しています。「ナルキッソス」が死んだ後にたくさんのスイセンが咲いたそうです。これがスイセンの学名のナルシサスの語源となりました。スイセンがギリシャ神話に関係しているとは驚きです。

銀世界

今週末の寒波の影響で当園も銀世界になりました。
耐寒性が弱い植物にとって、雪と冷気は深刻なダメージとなり枯れることもあります。当園のオリズルランや君子ランは無残な姿になりました。
冷気とともに植物にダメージを与えるのが霜柱です。霜柱は土の表面が凍りつき柱状になる現象で、浅根性のツツジ等は根から土をはがして持ち上げるために根が傷みます。
また、野菜作りの名人はこの時期に、畑の土を「天地返し」して、土中の水分を凍結と乾燥を繰り返し、通気性の良い土作りをしています。
霜柱は急斜面の土手を壊すほどのパワーがあります。
霜柱を防ぐためには、土中の温度を下げないことがポイントで、土の表面をウッドチップ、腐葉土、刈り取った草などで覆うマルチングが有効です。マルチングは冬期の防霜とともに、夏期の温度上昇を防ぐこともでき、泥の跳ね返りによる病気予防、雑草の繁茂抑制にもなります。
そして、融雪剤の主成分は塩ですので、植物近くの融雪剤の使用はお勧めできません。

丑年になりました。

新年おめでとうございます。皆様におかれましては、健やかに新年をお迎えのこととお慶び申し上げます。
昨年は新型コロナウイルスの猛威で未曾有の大惨事となりました。今年も国民全員がワクチン接種できるまで、しばらくはウイズコロナ時代が続きそうです。みんながいつもマスク着用は当然の様子となりました。炭治郎の妹の禰津子が竹を咥えている様子も最初は違和感がありましたが見慣れたらこれが普通と思えてきました。医療崩壊させないためにも、もう一度自分自身の行動には責任を持つ必要がありそうです。毎晩、焼酎で身も心も清めているから大丈夫と過信していることが一番危ないです。
コロナ禍でも、密のない当園は、キャッチコピーのとおり「癒しろの杜」です。

暗いニュースが多い中、数年前、種子島から発射された探査機「はやぶさ2」が小惑星りゅうぐうから微量の砂を持ち帰ったことは、私たちに無限の可能性を教えてくれました。
春が訪れ、暖かくなりましたら開園します。自然散策路を整備中です。まだまだ完成した散策路ではありませんが、巨岩・奇石に驚かれるでしょう。
ご要望などがありましたら、お気軽にお声かけください。今年は丑年です。牛の様にどっしり構え、確実に一歩一歩前に進む年にしたいです。

常緑樹と落葉樹の違い

当園のコナラの葉っぱも黄色になりすぐ落葉するでしょう。
なぜ、冬が近づくとほとんどの樹木は落葉するのでしょうか。それは、樹木にとって葉っぱを作るのも維持するのもコストです。夏場は葉っぱを維持するコストより光合成で得る炭水化物の方が大きいですので、より多くの葉っぱを作ります。ところが日射量が減り少雨の冬は光合成で得る炭水化物より維持コストが大きいと、樹木は損得勘定で落葉を選択します。
一方、一年中日射量も降雨も豊富な熱帯地方では落葉する必要がありません。また、冬季の維持コストを抑え春の新葉ができるまで光合成を続け、新しいい葉が出たらいっせいに落葉する常緑樹もあります。さらに、極寒な地方では、夏が短く年中冬季ですので損得勘定の余地がなく常緑のままです。
これに広葉樹と針葉樹が絡み、さらに複雑になっています。

当園を運営する桂造園はふたりの樹木医を有するプロ集団と自負しています。
剪定を依頼されるお客様の多くが、バッサリ切ってくださいと注文されます。夏場の落葉樹の強剪定は大きなダメージを受けます。勢いのある木、弱っている木、樹木の特性、土壌・生育環境により剪定方法は変わってきます。剪定後の見た目だけでなく、樹木のための剪定も心がけています。
桂造園には30年以上の顧客もいらっしゃいます。おつき合いの長いお客様ほど、剪定に行くと「いつものととり、桂さんに任せるから」と言われています。