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散る桜 残る桜も 散る桜

「散る桜 残る桜も 散る桜」は良寛和尚の有名な句です。今散っている桜の横で、美しく咲いている桜も、やがては散ってしまう、という意味でしょうか。良寛和尚は桜の花も人生も同じで必ず最後があることを諭しています。伊佐市大口奥十曽のエドヒガン桜は樹齢約600年といわれ、600回の開花と花吹雪を繰り返したことは、600人分の人生を刻んでいることになります。

新型コロナの感染者数が減少しません。亡くなる方も減りません。
最近、「感染」と「発症」と「PCR検査陽性」はそれぞれ違うことを知りました。新型コロナのこれまでの6波はすべて別の変異ウイルスで、これからも変異を繰り返しその度に人の免疫力が高まり、収束はしますが終息はしないそうです。
新型コロナウイルスに生き残り計画があるのか分かりませんが、弱毒化したウイルスのみが「ただの風邪の菌」として生き残ると思います。それまでの辛抱です。
桜の花は咲いて散るのみですが、人は考え行動することで自分の道を開けます。ただ、人生に長短はあるものの、最後は桜と同じで散ってしまいます。
当園の河津桜は花が散り葉桜になりました。これから山桜、ソメイヨシノ、御衣黄桜が咲きだします。

ウメの花が見頃です。

当園には大小6本のウメがあります。花の色は赤が4本、白が2本、しだれウメは4本です。
今は花見といえばサクラですが、奈良時代の花見はサクラでなくウメでした。
ウメとモモはよく似ていますが、私は幹で判断しています。ウメの幹は黒くてゴツゴツしていますが、モモの幹は白っぽいものが多いです。
「サクラ切るバカ、ウメ切らぬバカ」は、ご存知の通り、ウメとサクラの剪定の違いで、サクラは切口から病原菌が入りやすく特にソメイヨシノは樹勢が衰えやすく、ウメは徒長枝が出やすく樹姿が乱れるために剪定しなさいという諺です。この諺は、子育てにおいても、のびのびと自由に成長させる場合と、しっかりしつけが必要な場合があることを意味しているみたいです。
花ウメと実ウメは少し違います。花ウメも実がなることがありますが、実が大きくなればそれだけ消耗します。早い時期にすべて摘果してください。

天気のいい日は開園しています。
カムカムエヴリバディ

アジサイの休眠挿し

アジサイを増やすために、花後の挿し木が一般的ですが、落葉してから先端が芽吹いた時に2節残して切り取り、種まき用土に挿すだけで簡単に増やせます。
一般的な花後の挿し木より発根は時間がかかりますが、その後の成長は確実に早いです。当園のアジサイも休眠挿しで増やしたものも多いです。詳しくはネットで調べてください。
知人に休眠挿しのことを自慢げに話したら、知人からなんでそんな面倒くさいことをするのか?。アジサイは枝に石をのせておけばそこから根が出るから、それを切り取ればいいんだと言われました。

桂造園の農場で育成していたアジサイを200株当園に移植しました。アジサイの移植で桂造園の職人が行うことは、まずスコップの先を研ぐことです。研いだスコップを使うことで、アジサイの根のダメージが低減し、掘り取りの労力も低減します。
桂造園のノウハウは、50余年の経験のかたまりと自負しています。

 

自然散策路を改修しています。

今、寒さのために閉園しており、お客様が不在ですので、自然散策路を改修しています。
歩きやすいように清流の石で階段を作ったり、乱立している木々を間引いて明るいスポットになりました。
樹木を間引いてみると、その後ろにあった岩盤の大きさに私たちも驚嘆しました。
3月から開園予定です。来園の際には、自然散策路まで足を運んでください。
視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚の五感を刺激する散策路は、来園される方々に癒しの効果をもたらすでしょう。

喜入といえばメヒルギ

当園の住所は鹿児島市平川で隣町は喜入になります。喜入といえばメヒルギの北限地として有名です。先日、休みを利用してメヒルギを見に行ってきました。
メヒルギはマングローブの一種で、種子が沖縄の笄(コウガイ、かんざしのこと)に似ていることからリュキュウコウガイという別名もあるみたいです。
メヒルギを含むマングローブの不思議なことは、海水の中で生きられることです。一般的な植物は塩分による浸透圧で枯れますが、マングローブは海水に含まれる塩分を取り除き真水にするとか、塩分をある特定の葉っぱに蓄積させて溜まったら落葉させる能力があるみたいですが、凡人の私にはその仕組みが分かりません。
それと、繁殖方法がおもしろいです。普通の樹木はドングリのように熟した種子を枝先から落としますが、マングローブの仲間は種子が枝にぶら下がっている間に発芽して生存率を高めていることです。胎生植物といわれます。マングローブの枝から種子が落ちる時に、干潮だったらインゲンみたいな種子が泥に突き刺さり側根を出して根付き、満潮だったら浮遊してたどり着いた場所で根付きます。
今日、地球温暖化により動植物の北限地が北上しています。しかし、メヒルギの北限の群生は昔から喜入と南さつま市大浦町以外では見られません。植物学会では一番の謎だそうです。
地球温暖化の原因の一因として、アマゾンなどの熱帯雨林と東南アジアのマングローブ林の消滅があります。マングローブ林が激減した要因は、エビ養殖地への転換で、このエビ養殖池で育てられるブラックタイガーのほとんどは日本向けです。
マングローブ林の炭素貯蓄量は熱帯林以上で、マングローブ林の再生が地球温暖化の抑制に繋がるそうです。

運は必然

あけましておめでとうございます。皆様のご健康とご多幸をお祈りいたします。
昨年も新型コロナウイルスに振り回された一年でした。
そんな一年で一番活躍した人は、リアル二刀流で沸かした大谷翔平選手でしょう。打って、投げて、走って、誰よりも高い目標、そして誰よりも謙虚で、誰からも尊敬されました。
今の大谷選手は持って生まれた才能が運よく開花したと思っていましたが、鈴木福君による大谷選手が高校時代に書いた目標設定シートを解説するテレビ番組を見て感慨深いものがありました。
大谷選手の目標は、ピッチャーとして「8球団からドラフト1位指名を受ける」ということでした。
この目標を達成するために、「体づくり、コントロール、キレ、スピード、変化球、運、人間性、メンタル」を挙げています。
このうち、「運」を達成する要素として、「挨拶、ごみ拾い、部屋そうじ、審判さんへの態度、本を読む、応援される人間になる、プラス思考、道具を大切に扱う」と書いて、それを今も実行していることを福君が解説してくれました。
「運」は神だよりや偶然ではなく、必然の結果だと、17歳の福君から学ばせてもらいました。

昨年の暮れから、アジサイの植栽地を整備しています。梅雨時期の新たなスポットとなるでしょう。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

赤い実が存在価値のクロガネモチ

クロガネモチはどんな環境でも丈夫に育つために街路樹でよく見かけます。花の少ないこの時期に真っ赤な実をたくさん付けますので人気があります。
クロガネモチは雌雄異株でオスの木とメスの木があり、実の付けないオスの木は商品価値ゼロで、市場で見かけることもありません。採卵用のひよこのオス・メス識別で、オスと判定されると即処分されるのと同じです。

一般的な植物の花はおしべとめしべの両方を持っていて昆虫等で受粉します。これだと確実に種子を残せますが、自家受粉した子供は親と同じ性質ですので、環境が変わったときに病気にかかりやすく全滅することもあります。そのために、植物は自分の花粉以外の花粉で受粉して、多様な子孫を残そうとします。その極めつけが雌雄異株といわれる植物で、オスの植物とメスの植物は別です。雌雄異株のイチョウはメスの木の近くにオスの木がないと受粉できないためにギンナンはとれません。

よく考えると、街路樹の赤い実を付けるメスのクロガネモチは近くにオスの木がないのに、どうして実を付けられるのでしょうか。雄花がなくても結実するのか、他の植物の花粉でも受粉するのでしょうか。
そうなると、オスのクロガネモチの存在価値はどこにあるのでしょうか。オスクロガネモチが不要なメスクロガネモチは、まさしく「苦労がネー・金持ち」。

今日は24節気の「大雪」、雪も降りだし冬が本格化する時期になりました。
指宿スカイラインの通行状況を鑑み、来春までしばらくの間休園します。

少しでも・・

桂造園と桂花園は伐採した樹木を森林ボランティア団体に進呈しています。森林ボランティア団体は、樹木を炭や薪にして販売し活動資金に充当しています。
最近、コロナの影響でキャンプ場用の薪の需要が高く、トラックで運んでいくと、いつも喜ばれます。
炭焼きの原木は広葉樹が向いており、そのことは当社も理解していますので、今回もすべて広葉樹の樹木でした。
少しでも、社会に貢献できればという社風です。

黄葉と紅葉

当園のモミジの葉っぱも秋の深まりとともに、黄葉そして紅葉してきました。
葉っぱが黄葉する理由は、もともと葉っぱには光合成を担う緑色のクロロフィルと光合成を助ける黄色のカロチノイドがあり、秋になり光合成の低下によりクロロフィルが分解されると、黄色いカロチノイドが目立ってくるので、葉っぱ全体が黄色に見えてきます。
葉っぱが紅葉する理由は、赤くみえるのはアントシアニンですが、アントシニアンの役割が、強い日差しを和らいでくれるとか、有害な活性酸素を抑えるためらしいですが、本当の理由は分ってないみたいです。
いずれにしも、理由はどうであれ、日本人は黄葉や紅葉が大好きで、鹿児島の人たちも垂水にイチョウを見に行ったり霧島の紅葉を見に行きます。
紅葉した樹木を見ると、日本人で良かったと思うことがあります。その神秘に思わず手を合わせたくなります。

季節を感じさせるハクサンボク

当園には、いたるところにハクサンボクが自生しています。
今、ハクサンボクの赤い実が鮮やかです。この実は食べられます。
ハクサンボクは1年を通して季節感を楽しませてくれる常緑樹ですので、庭木としても人気があります。
春は新緑の枝先に小さな白い花をたくさん咲かせます。この花には独自の香りがあります。
夏は緑の葉っぱが光沢を増します。
秋は真っ赤な実が小鳥たちを呼びます。
冬は紅葉します。
ハクサンボクは育てやすい木ですが、環境に恵まれると大きくなりすぎますので、小さいお庭や玄関先のワンポイントで植えると剪定が必要になります。
当園のシャクナゲ園には多くのハクウンボクがあります。ハクサンボクとハクウンボクとどっちがどっちと迷うことがあります。老人性痴ほう症です。