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凡事徹底

新型コロナウイルスの爆発的拡大により、感染者が20万人を超える日もあり、最近の感染者数は世界最多となり、またもや医療提供体制がひっ迫しています。医療機関や介護施設で働く人以外のエッセンシャルワーカーの職場も機能がマヒ状態になり、保育園、小さな郵便局、バスの運行等、私たちの日常生活に支障も出ています。
ただ、私たちはクルーズ客船から「第6波」まで経験して、感染ルートと予防方法を学んできました。行動制限は一律に飲食店の時短やアルコールの提供を規制してきましたが、強力な換気装置のある焼肉屋さんは感染リスクが低いそうです。
志村けんさんの死亡時に新型コロナの脅威におびえましたが、最近のオミクロン株は感染しても軽症と高をくくっています。
「水は低きに流れ、人は易きに流れる」と言われますが、予防はワクチン接種が一番で、手洗い、マスク、三密の回避しかありません。当たり前のことを当たり前に徹底して行う、凡事徹底です。感染リスクの高い歯科医院でのクラスター発生は聞いたことがありません。
暑い日が続いています。クーラーの効いた場所は換気不足になりやすく、飛沫感染や接触感染より空気感染の方が感染することも分かってきました。
クーラーの効いた部屋で過ごすより、当園の自然散策路をゆっくり歩いてみてください。森林浴が免疫力を高めることは知られています。

ナギラン

今、シャクナゲ園のサツマアオイが自生している近くにナギランが可憐な花を咲かせています。
ナギランは葉っぱが、マキ科の常緑高木のナギに似ているから命名されました。ナギランは植物ですから光合成で生育しますが、菌類からも栄養をもらっています。
ナギランは環境省レッドデータブックで絶滅危惧Ⅱ類(絶滅の危険が増大している種)に指定されている希少種です。

新型コロナの感染者数がまた増えてきました。
オミクロン株の派生型「BA.5」への置き換わりが進んだことから、感染が拡大して「第7波」に入ったみたいです。
ウイルスは致死率が高いと生き残れません。症状が軽くて感染力が強い株のみ生き残ります。オミクロン株は重症化率が低いといわれますが、感染者数が多くなれば必然的に重症者数も増えてきます。逆に、感染者数は増えても重症者を出さないことが大事で、重症者になりやすい高齢者や基礎疾患のある方をもっと守る仕組みが必要と考えます。
ウイズコロナは続いてもアフターコロナはしばらくは無いと認識しましょう。

ハンゲショウなのに

半夏生(ハンゲショウ)は、二十四節気をさらに三つに分けた七十二候のひとつで、二十四節気の夏至から数えて11日となる7月2日から小暑(7月7日)までの5日間のことです。
七十二候は農耕民族だった昔から、天気や動植物の動きを教えるもので、半夏生までに田植えを終える目安とされていました。
七十二候はMBCラジオの城山スズメでよく紹介されています。

この時期にドクタミ科のハンゲショウも花を咲かせます。なぜか花の咲く時期だけ、葉っぱの上部が何枚か白くなります。化粧を半分だけしているように見えるので半化粧と呼ばれるようになりました。
葉っぱが白くなる理由は、ハンゲショウは花の咲く時期だけ花の近くの葉っぱの葉緑体が葉緑素を作らないために白くなり、白い葉っぱで受粉する昆虫にアピールするためといわれています。
当園にもハンゲショウが植えてありますが、葉っぱは緑のままで白くなりません。誰に似たのか、わがままです。

ギボウシが咲きだしました。

今春、椿山入口にあったギボウシを株分けして、自然散策路に植えました。
そのギボウシが咲きだしました。
ギボウシは昔から愛された植物で、江戸時代には一大ブームとなり品種改良がすすみ、シーボルトによって欧米に紹介され、今ではホスタと呼ばれ特にアメリカで人気があるそうです。また、日陰でも丈夫に育ち、斑入りの葉っぱも美しいことからパーフェクトプランツとも呼ばれています。

特攻花

指宿スカイラインの錫山IC付近に、桂花園まで3kmの看板を昨年立てました。
今、その看板付近にオオキンケイギクが黄色い花を咲かせています。
オオキンケイギクはアメリカ原産の外来種で、荒れ地にも元気に育つために法面工事等で使われていましたが、繁殖力が強く在来植物に悪影響をもたらすことから、特定外来生物として栽培することも禁止されています。

オオキンケイギクは別名「特攻花」とも呼ばれています。特攻花と呼ばれるのには諸説ありますが、先の大戦で特攻隊が一番多く出撃した鹿屋基地の滑走路周辺に、終戦後黄色い花が咲くようになったことから、特攻花と呼ばれるようになりました。
この鹿屋基地からロケット型特攻機「桜花」も母機とともに出撃しています。桜花は母機から切り離されると米軍艦艇に突っ込むだけの人間爆弾でした。
今日、この鹿屋基地に米軍の無人偵察機「MQ9」の展開が計画されています。攻撃型ではないとか、1年間だけとか、全員ホテル宿泊とか、屈強な兵隊というよりエンジニア集団と説明していますが、果たしてどうなるのでしょうか。
日米安保条約により、日本に何かあったら米軍も守ってくれるはずですが、アメリカ国民もそう思うでしょうか。
アメリカ原産のオオキンケイギクは日本の在来植物を駆逐しています。

ダンスパーティーも咲きだしました。

額アジサイで一番人気のダンスパーティーは、そよ風に花が揺れる様子が「みんなで輪になってダンスしているように見える」ということから、この名がつけられたといわれます。
当園は平地と標高差があるために平地より遅くなりましたが、やっとアジサイが咲きだしました。
年初に桂造園の農場で育成していたアジサイ200株を移植しましたので、昨年より華やかになりました。

広大な園内を時のゆるす限り散策してください。小さな草花から巨大な岩盤や、昔の炭焼き窯あとまで見られます。
ベンチも多く設置しました。おにぎり持参でお出かけください。おかずはいりません。ベンチから見える風景がおかずになります。

 

日陰の庭には山アジサイ

この時期になると、山アジサイがありますかとよく聞かれます。普通のアジサイより山アジサイが好きだという人もいらっしゃいます。
私自身、アジサイと山アジサイの違いが分かってませんが、山アジサイは小ぶりで枝が細く弱々しく、葉っぱの先が尖っていて葉っぱの色に光沢のないのが山アジサイと思います。
山アジサイの多くは原産地である日本の風土に適しており、大きくならないので剪定もそんなに必要ではありません。
ひなたの庭には西洋アジサイ、日陰の庭には山アジサイが似合います。
アジサイの花の色は、土壌が酸性の時は青くなり、アルカリ性の時は赤くなりますが、以前このブログで紹介したとおりアルミニュムが関係しています。アジサイの花の色は、通常アジサイのアントシアニンで赤色ですが、土壌から溶け出したアルミニュムイオンと反応すると青色になります。
アジサイに化学肥料をやりすぎると、リン酸がアルミニュムを吸着し不溶性にしてしまうために、根がアルミニュムを吸えなくなりますので青色が出にくくなります。
山アジサイを代表する紅(くれない)は、土壌に関係なく日光に反応して、花の色は白から淡いピンクそして濃い赤に変化します。
山アジサイは日陰の庭に癒しの雰囲気をつくってくれます。
当園では山アジサイが椿山の頂上と小川の散策路にあります。

蕾がこんぺいとう

昨日来園された若いお客様から、「今何が咲いていますか」と聞かれましたので、「カルミアがきれいです」と答えたら、「カルミアってどんな花ですか」と聞かれましたので、「蕾がこんぺいとうに似ていますよ」と答えたら、「こんぺいとうって何ですか」と聞かれました。・・・ジェネレーションギャップ。
カルミアはツツジ科でアメリカシャクナゲという別名もあります。
カルミアのおしべは飛んできた虫が接触すると花びらのくぼみから飛び出し花粉をまき散らします。
東京都がアメリカにサクラを送ったお礼として贈られてきました。

目には青葉

今日はみどりの日、多くの方に入園いただきました。
目には青葉 山ホトトギス 初鰹
これは周知のとおり、江戸時代の俳人 山口素堂の句です。
私は「目に青葉」と思い込んでいましたが、正しくは「目には青葉」です。俳句のきまりである五・七・五より字余りですが、目に「は」を入れることで、耳には山ホトトギス、口には初鰹と連想させ、視覚、聴覚、味覚から待ちわびた初夏を見事に表現しています。
また、この句の青葉、ホトトギス、初鰹は夏の季語で三つの季語があることになります。木曜日のプレバトの夏井先生に叱られそうです。
当園にはホトトギスが育っています。鳥ではありません。野草です。野草のホトトギスは花びらの模様が鳥のホトトギスの胸の斑紋と似ていることから命名されました。

私たちは言動に気をつければ争いになることはないと思っていました。
ましてや、大国が小国に侵略することは理解できません。
がんばれ、ウクライナ。
ウクライナは世界有数の小麦の生産国です。
麦秋の季語は初夏、新緑を目にして平和を祈るばかりです。

銀色の竜 ギンリョウソウ

本日の南日本新聞にギンリョウソウが紹介されていました。
当園の小川の散策路に自生しており、昨年と同じ場所に今年も咲いています。
ギンリョウソウはまっ白い様子からユウレイダケという別名もあります。
ギンリョウソウはナンバンギセル同様葉緑体を持ってないために、光合成をすることができず、周りの菌類から栄養分をもらって育ちます。
当園は自然が豊かです。